前回、「私の健康体操」にて東急BE教室の健康体操を紹介した。この教室に通い始めて４年目を迎える。自分でも不思議なほど長続きしているのは、単に身体を動かすためだけというより他に惹かれるものがあるように思う。

　この教室の魅力の一つはインストラクター・
杉田茂子さんのキャラクターによるところが
大きい。彼女は私の長女と同世代。先生と
いうには若すぎるが、あけっぴろげに快活な
性格に加えて、私たちを喜ばせようと様々な
パフォーマンスを披露する。
　受講生は私を含めて全員が60歳以上。
あまり子供じみたパフォーマンスには却って
白けるはずだが、彼女の闊達さのお陰で
全員が結構楽しんでいる。

　１月最初のレッスンの日。彼女は獅子舞の
装束で入ってきた。もちろん彼女なりにアレ
ンジした衣装だが、何とか正月の雰囲気を
出そうと、頭に正月飾りを被り、背中には緑の
マントをつけている。

　驚いたことに、レッスンの途中で中座したかと
思うと、実はお色直し。今度はイノシシの被り物
で再登場。
　この日の衣装は、すべてリサイクルショップや
百円ショップを探し回って買い求め、自分なりに
それをコーディネートしたとのこと。受講生は
私以外はすべて女性なので、熟年といえども
ファッションには関心がある。どんな材料を
どのように加工したかという彼女の話を興味
深く聞いていた。

　普通のときの彼女のスタイルはエアロビの
服装だが、この日のレッスンは被り物をつけた
ままでやる。かなり激しく身体を動かすので、
邪魔になるのではないかと心配だが、そんな
ことはお構いなし。最後まで被り物スタイルだ。
　そして、この日の体操メニューは何時もとは
異なり、踊りというか子供の遊戯に近いものが
入ってくる。いい年をした生徒たちは、童心に
返るのだろうか、調子を合せて喜んでいる。

　昨年の12月には、サンタの姿で登場した
彼女は、途中お色直しで御覧のように昔の
フレンチカンカンのスタイルになった。
レッスンが終わってから、洋服を着替えた
私にサンタの帽子を被せツーショットの記念
撮影。
　こうした気さくなところが生徒たちから好か
れる。

　彼女を見ていると、何故か、昨年引退した
日ハムの新庄剛志を連想する。新庄の場合、
単なる目立ちたがり屋というところもあるが、
如何にして観客を喜ばせるかに常に気を
配っている。野球のプレー以上に真剣だ。
ある意味では立派なプロ意識ともいえる。

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　杉田先生のサービス精神を私も利用させていただくことがある。異業種の集まりである
「ユーモア・セシリアの会」のクリスマス・パーティでは、彼女の被り物を拝借して皆を驚か
せる。下の写真は昨年のパーティでの様子。
　
「このトナカイは誰でしょう？」　→　被り物をとれば、ハイ、中村クンでした、という具合だ。

　私の健康体操が長続きするのは、身体を動かすこと以外に童心に返ることの
楽しさを無意識のうちに求めているからかもしれない。